大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)1577 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人伊藤俊郎の上告趣意(後記)は、憲法違反を云為するけれども、実は原判

決を正解せず判旨に副わない単なる訴訟法違反を主張するものであり、刑訴四〇五

条所定の上告適法の理由に該当しない。昭和二二年勅令第一三三号には「この勅令

前になした行為に対する罰則の適用については、この勅令施行後においてもなお従

前の例による。」旨の附則があり、原審はこの附則の規定に則り判示第三の所為に

対しては右勅令による改正前の物価統制令一一条二項、三六条を適用処断したので

あつて、所論の如く裁判時法たる現行物価統制令所定の刑と対比処断したものでは

ない。尤も原審は判示第三の所為についても刑法六条、一〇条により新旧各刑の対

照をなしているのであるが、それは唯罰金刑についてのみなされたものであること

は判文上明白であり、原判決には所論の如き違法は存在しない。また記録を精査し

ても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

昭和二六年一一月二九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 沢 田 竹 冶 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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